こんにちは。
ドシリ大尉です。
雨の日のバイク、アナタは乗りますか?
筆者はバイクの車種がネイキッド&一部レザー張りをしているので、なかなか勇気がでません…。あと、コケるのも怖いですし、後ろから煽られやすそうな雨の日は得意ではありません。
しかし、
この記事を読まれている方は皆、
- 雨の日に走らなければならない理由(哲学)がある
- 通勤にバイクを使っているので乗らないわけにはいかない
という前提で私の文章を読まれているものと推察します。
そこで今回は、雨の日でも走らざるを得ないライダーのための装備や危険ポイント、滑って転んで心も身体もボロボロにならないための対処法を紹介して行きたいと思います。
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Contents
雨の日のバイク乗りは危険がいっぱい!でも走らなければならない理由がある……。
「通勤・通学がバイクで登録してあるから雨の日も走るしかない」
「ツーリングの予定をかえる訳にもいかないし、別に雨でもガンガン走りたい」
といった気持ち、ありますよねぇ。
かくいう私も原付き(今は乗っていませんがホンダのスペイシー110)に乗っているときは、会社の通勤車両として登録していたので、雨風に吹かれる日もあることは折込み済みなのでした。
しかし!
結構雨の日のバイク走行は危険です。
なんせ、輪っぱ2つの乗り物は転ぶというリスクがあり、クルマでさえ滑る路面を半分以下のグリップ力&場合によってはクルマの倍以上のエンジン出力になることもあるわけです。
まあ、転ばないことを前提に走るというわけにはいかないですよね…。
それに、カッパやグローブなんかの装備も簡素なものですとすぐに破れたり、バイクでは使い勝手が悪かったりして壊れてしまいます。
かくいうワタシも過去にはスペイシーで100均のペラペラ&ムレムレのカッパ1枚と、雨の日でも否応なくスロットルをブンブンひねっていた過去がありました。
その時は……ええ、コケましたよ。
そこからというもの、原付きはもちろんメインのバイクでえらい目にあわないように色んな雨対策を考えるようになったのです。
では、続いてその時の経験から習得した反省点、走行時の対策などを紹介していきますね。
雨の日にバイクに乗る時に注意したい3つの対策
雨の日のバイク走行で気をつけなければならないポイントは、大きく分けて以下の3つ。
- 防水・防寒対策を
- 「急」のつく動作の対策
- 視界を良好に保つ対策
まあ、これらの要素を抑えなくても、多少の無理は効くと思います。
でも、雨天時の走行は「なにかあってから」では遅いのです。
最悪の場合生死にかかわる大事故が起こる危険性もあるので、ライダー人生を永く続けたい場合には必ず意識しておくべき、といっても過言ではないでしょう。
それぐらい、雨の日の走行は慎重にしておくべきですよ。
では、順番に紹介していきますね。
対策その1.防水・防寒対策を万全にする
ライダーはもちろんのこと、バイクにも防水処置をしなければなりません。
ライダーは防水のグローブ、そこそこのライディング用のカッパ、防水ライディングブーツの3点セットは必要になるでしょう。
雨で濡れたままというのは気持ち悪いばかりでなく、夏でもそのままにしていると山間部の走行などは冷えますからね。
後述しますが、高速のクルージングをする場合にはヘルメットやカウルの性能も考慮しなければなりません。
また、
バイクの方も防水の処置は確実にしておきたいものです。特に給排気系のカスタムをしているバイクは注意が必要ですね。
たとえばキャブレター車は雨だとやや燃調が狂いますし、ファンネル、フィルターむき出しのままで普段走行していると、雨の日には横風で雨が侵入しエンジンやキャブレターの寿命を低下させてしまうこともあります。
考えてもみてください。
せっかく購入してやっとの思いでセッティングしたFCRがオシャカになったら……。
しかもそれが4気筒とかで同調取ったばかりなら…。
私だったら、もう乗りません。笑
マフラーも、モタードやトラッカータイプの排気口が斜め上を向いているようなデザインのものは問答無用で見ずが入ります。
そういったマフラーでも、排水用の穴は一応空いてはいます。
しかしながら走行後にしっかり水を拭き取ったり、抜いたりしなければ内部で腐食してしまうこともあるので注意が必要です。走行後にはエアーで吹き飛ばすなどすると万全ですよ。
こういったものを1台用意しておくだけで、だいぶバイク洗車もはかどります。空気圧チェックもお手軽にできますね。※壊れるので、価格は1万円ちょっとぐらいのものを選ぶのが貧弱すぎずオススメです。
また、雨で変質させないためにも濡れたら困る部分など(レザーバッグ、小物製品など)は、機能を阻害しない範囲でシャンプーハットのようなカバーで覆っておくことをオススメします。
こういうリュックサックを入れるような汎用品でも、サイズさえ合えば高額なバイク用品のものを購入しなくても大丈夫ですね。
対策その2.「急」の着く動作をしない
雨の日のバイクはずーーーっとコケるリスクが晴天時よりも高いです。
急発進や急加速は当然のように滑りますし、橋の継ぎ目やマンホール・道路脇のグレーチング(ドブの金網)は容赦なく滑ります。車体を倒してコーナーに侵入した時には高確率で
「ズルルルッーーーーーッ!!」
っと行きますね。よしもと劇場なんてメじゃありません。
また、そうでなくともアスファルト・コンクリートの路面は雨天時非常に滑りやすいです。
特に雨の降り始めは路面のゴミが浮き始めているので、それがベアリングのような潤滑性能を発揮します、皮肉にも…。
だから急ブレーキは言語道断ですし、横断歩道のような白いラインのひかれたところも滑りやすいので注意が必要です。
発進・加速する際も大排気量車であればあるほど、ホイールスピンをしたり、グリップを失う可能性は非常に高いですね。
いつもの3分の1ぐらいの加速感で運転することをオススメします。
対策その3.視界を良好に保つ
バイクに乗る時に命を預かることになるヘルメット。
このヘルメットのシールドが、雨の日には厄介になります。
たとえばスモークシールドは雨天時には日中は非常に見辛くなりますし、夜間には晴天時でも視界が暗く危険です。
また、雨天時はシールドを締め切って走行することになるので、非常にスクリーンが曇りやすくなり、これもまた事故の要因になることも…。
フルフェイスの場合は特に曇りやすいですし、スモーク系のシールドではなくノーマルの色がついていないものを使ったり、シールド用の曇り止めを用意したりなど何らかの対策が必要ですね。
ちなみに、シールド曇りどめは専用品がありますが、こういったダイビング用のもののほうが強力ですのでオススメです。↓
雨天時にオススメなバイク用対策グッズ
雨の日の走行や防水処置の重要性を一通り紹介したところで、雨の日のバイク走行にオススメの対策グッズを紹介していこうと思います。
オーバーパンツ
主に下半身を雨風から守るために使うものですね。
ヘタなカッパよりもバイクのことを考えて作られているので、結果的に長持ち&汎用性が高いです。
正直、ワークマン最強!やすいし見た目もいいですし、なによりバイク用で再開発されているのが最高すぎます。
下半身は濡れると、寒いですし気持ち悪いですし、ライダーによってはスマホや財布をポケットに入れている場合もあるので防水処置はとても重要になります。
目的地についてからズボンがビシャビシャで、「あれ?おもらし……?」みたいな風に見られるのも恥ずかしいですからね。
こんな時に役に立つのがオーバーパンツ。
オバパンなんて間の抜けたネーミングで略されることもありますが、これはカッパが用意できなくとも、ズボンの上から、モノによってはブーツやシューズを履いたまま着用することができる優れものです。(上の製品はそうなっています)
バイクのシート下に忍ばせておけるコンパクト製も持ち合わせているので、通勤用に使う方はもちろん、緊急用に調達しておくと効果を発揮します。
防水ライディングシューズ
ライダーのシューズは運動性能も考慮した上で防水の製品を選ばなければなりません。
場合によっては長靴をはく方もいらっしゃるようですが、スクーター以外のバイクでは正直おすすめできません。
なぜって、
- ゴワゴワとしてギアチェンジが難しい
- 運転に集中できず事故リスクが増える
- つま先部分がギアチェンジで破ける可能性あり
- つま先が余ることがほとんどなのでもろもろの操作に支障がでる
- 蒸れやすい
- そもそも見た目が…になってしまっている
という問題があるからですね。
長靴ではなく、蒸れにくく防水性もダントツのゴアテックスの素材で作られたブーツやシューズを最初から履いておくほうが無難でしょう。
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ギアチェンジもラクですし、ツーリング先での歩行にも違和感がありません。カジュアルな見た目も気に入っています。
ちなみにツナギなどと合わせてガチ装備をしたい本気の方はダイネーゼのゴアテックスブーツがオススメです。
他にもガエルネのフーガなど、分厚い革靴でもしばらくの雨には対応できるので、手入れをすることを忘れなければ本皮製の厚めのブーツを使用するのもオススメですね。
また、革製品がついているバイクはしっかりとぬれた後の処置をしなければ皮がカピカピになってしまいます。
コンディションを保つために、レザー製品の手入れもしっかり行うようにしましょうね。
普段から、ミンクオイルなど専用のケアグッズで磨いておけばこういう時に浸水しにくくなります。
防水グローブ
運転の中枢を司るのはライダーの両手。
この両手がビチャビチャではマトモな動作ができません。
防水の手袋はバイク用であってもなくれもイロイロありますが、これも長靴同様先端が余るようなことがあります。
ウィンカー操作などが難しくなったり、ホーンを間違えて押してしまうぐらいの問題はまだカワイイほうですが、ブレーキやクラッチ、スロットルの誤動作を誘発するようなものは命の危険すらあります。
こういった時もかんがみて、バイク用の防水グローブは多少高くとも専用品を用意しておくべきでしょうね。特に指先の布が余らない、ピッタリとしたものがいいです。
こういったものとか↓
こちらもブーツ・ウェア等同様にゴアテックス製のものもありますし、防水機能があるだけでも随分と快適になりますよ!
指先の細かい動作もできるようになれば運転で困る、ということもなくなるので快適に・ストレスなく前方の注意に集中できるようになりますね。
防水ウェア
ライダーの本体部分、つまり上半身を守るために必須なのがウェアーですね。
基本、通勤目的で数十分~1時間乗るような場合であればホームセンターで購入できる数千円のものでも問題ありません。
こういったものでも十分実用範囲でしょう。
↓
何度も言っちゃいますが正直、ワークマン最強!やすいし見た目もいいですし、なによりバイク用で再開発されているのが最高すぎます。
走行時の雨の染み込みを防ぐ性能としては市販品では最高ですし、柄も目立つので夜間の視認性も非常に高く安全です。バイク用ならではで、裾にはヒートガード(マフラーの熱でとけない)の仕様になっています。
また、ツーリングで長距離の移動時にずっと雨が当たったり、スピードが乗ってきたりという場合にはレインスーツの性能を表す耐水圧表記もチェックしておいてください。
レインウェアは走行スピードによる水圧に対応できるの性能があるものもあり、バイク用のものはこのあたりも考慮されて設計されているんです。
また、モノによってはこちらもゴアテックスで作られているものもあります。
価格は相応になりますが、蒸れた状態・中途半端な性能でウェアがビシャビシャ、スマホも水没…といった状況になってツーリングや通勤でもうクタクタ…なんて状況を何度も経験することを考えたら安い投資でしょう。
雨の日の走行はただでさえ疲労が蓄積しますので、まずはこういったウェアを用意しておくことをオススメします。
運転の対策も慎重に!雨の日ライディングで安心
もしもご自身のバイクを大事にされたい場合、雨の日には
「急」
のつく動作をしないようにしましょう。
急加速しない
まず、急加速はご法度ですね。
かくいう私も通勤用のスペイシーで、T字路より右折しようと思ってスロットルを元気にひねり、「滑るかな……」と思った瞬間見事ツルン!と滑ってしまいました。
まだ早朝で後続車もいない開けた道路でしたので自爆ですみましたが、これがもし朝7~8時の最も混む通勤時間帯だったら…と思うとゾッとしますよね。
バイクの場合は後輪駆動ですし、グリップ力が低い上にエンジン出力は高いものが多いためいきなりのスロットル操作は厳禁です。
また、
ギア車の場合は早めのシフトアップをしましょう。いつもより10km/hぐらい遅いスピードで次のギアに入れるイメージでやるといいです。
これによりスロットルをひねったときの急な加速も防げますし、マンホールの上でツルッといくこともなくなります。
400cc以降のバイクであれば、エンジン出力も高いので30~40km/hぐらいスピードが出ていたら4~5速ぐらいまでスコスコとシフトアップしていってもいいぐらいです。
とにかく急加速は命取りなので。
また、減速する場合にもシフトをガンガン落としてエンブレをかけるような事もオススメできません。
あと、間違ってもリッターマシンで信号待ちドラッグスタートなんてしちゃ良くないですよ。
急ブレーキしない
これも注意ですね。
バイクの場合は晴天時でもブレーキ操作は慎重になると思いますが、雨天時には5倍ぐらい気をつけたほうがいいです。
先述のとおり、加速時やコーナー進入時のマンホールや排水溝のアミアミなんかはすぐにコケる可能性もありますからね。
ブレーキをする時も、ABS装着車でないバイクのほうがまだまだ多いのでロックする可能性が非常に高いですよ。
ここで教習バイクのCBに乗っていた時のころを思い出してみましょう。
急制動は雨の日のほうが制動距離も伸びますし、ブレーキング時には左右に振れやすくなります。
急加速をして目の前に合流のクルマが出てきて、ブレーキを慌ててかけてスリップ…。
なんて事故を筆者も目の前で3回ほど見ていますが、命取りになるのは急ブレーキを必要とするまでにバイクにかけた加速が原因であったりもします。
ブレーキングは慎重に、前輪と後輪バランス良くかけましょうね。
特に後輪はすぐにロックしますし、簡単にツルーっとお尻が滑りますので。(こちらも経験済み)
前輪がスリップした場合は…コケることを覚悟しましょう。
雨の日のハングオンは非番で
雨の日は非常に滑りやすい上に、不測事態にも対処しなければならない判断力も必要になります。当然スキルもですね。
バイクのコーナリング性能を高めるときには
「ハングオン」
という技法を使うこともあると思います。
タンクに足をひっかけて、身体をバイクから吊るすかのようにヒザをカーブの時に出すアノ手法ですね。
筆者はあれを非常にカッコイイと思いますが、雨天時には前方で不測事態があった時に体勢を立て直すまでにやはり時間がかかります。
また、そもそもそこまでスピードを出して雨天時にスポーツ走行をすること自体非常に危険な行為でしょう。
雨の日のバイクに乗っているときは、基本はバイクのシートと自分の背骨が垂直になる「リーンウィズ」の姿勢で乗ることをおすすめします。(もしくはコーナーから身体をのけぞらせるリーンアウト)
でないと、急なスリップが起こったとき咄嗟の行動がとりずらいですからね。
事故や被害を最大限に抑えるためにも、攻めすぎる走行は雨の日にはヤメておきましょう!バイクへの傷も、ライダーへのケガも大きくなりますから…。
また、もしもの転んだ時や事故なんかの時にいざ保険が無いと、安心して雨の日ライディングの任務を完遂することは難しいでしょう。
加入している任意保険で、自損事故にも対応できるオトクなプランを考えなおすのもいいかもしれませんね。
濡れたあとはバイク・ライダーともに確実なケアを
バイク・ライダーともに濡れたまま放置するのはあまり好ましくありません。
バイクの場合はエンジンのスキマやホイールなどはもちろん、給排気系も水が侵入しているかもしれないのでサビや腐食の原因につながってしまいます。
ディスクブレーキ周りや、フロントフォーク、メーター周りなどは水がたまりやすいので、コンプレッサーのエアーで飛ばすなどしておくとGoodですね。
また、バイクが雨で濡れたあとには翌日にでも洗車をしておくことをオススメします。
関連記事で愛車をピカピカにするメンテナンス方法についてはこちらの関連記事で紹介しています。
まとめ
それでは雨の日のバイク走行の対策や防水処置の方法、オススメの雨の日対策グッズについて紹介していきました。
雨の日の運転はバイク・ライダーに傷をつけないためにも、重大な事故を引き起こさないためにも神経質になるべきですし、ずっとバイクライフを楽しみたい場合には積極的に関心をもっていただきたい部分でもあります。
(まあ、筆者もコケたのでその大事さが身にしみているというか…そういう部分もあります。)
今回紹介したものはあくまで一例にすぎませんが、少しでも雨の日のライダーの皆さんのためになれましたら幸いです。
愛車を大事に、雨の日ライディングを楽しんでいきましょう!
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