バイクのハンドルの交換って、始めて実践する本格的なカスタムだと思うんです。
私も過去に始めてやったカスタムはハンドル交換、その次には純正マフラーからのスリップオンマフラーへの換装でした。
始めてのバイクハンドルの交換はまさにカスタムの登竜門なわけで、大人の階段を一歩登るかのような高揚感があると思うんです。
………よね?
今回は、バイクのハンドルの交換方法や換え方の基本基礎、車検対策や換えかたの順番など基本的なところを紹介していこうと思います。
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Contents
バイクハンドルを交換するには?必要なものをチェック
バイクのハンドル交換によって見た目がかっこよくできたり、ツーリング時の肩の負担が軽減できたりとその恩恵はさまざまです。
なので、一度や二度は「ハンドル交換してみたいな…」なんて思うこともあるのではないかと思います。
バイクハンドルの交換方法は、結論から言うと、
「よっぽどやたら滅多な種類のものでなければ」
非常に簡単に変更することができます。
ちなみにやたら滅多なハンドル交換とは、こんな感じでハンドルが極端に高くなるような状態ですね。
ハンドルの変更をするときに必要なものは以下の通り。
- 交換するハンドル
- ブレーキホース(ワイヤー)
- アクセルワイヤー
- 各電装品用の配線
- 各種工具
- 穴あけ用のドリル
これらがあれば基本的にはハンドルを交換することができるようになります。
順番に、必要なものについての詳細な説明をしていきつつ、場合によって必要なものについても解説していきますね。
交換するハンドル
バイクのハンドルを交換するためには、好きな種類のハンドルを用意しておく必要がありますね。
ハンドルの種類は様々ですが、一部のアメリカン系の車種やハーレーを除いて、国産バイクであれば全てのハンドルの直径は統一されていて、22.2ミリとなっています。
ハンドルの太さの種類を紹介すると、
- 国産のハンドル 22.2mm(1インチ)
- 一部のアメリカン車種やハーレー 25.4mm(7/8インチ)
といった二つだけにとどまります。他のサイズは中◎製など、一部のものに限られますね。
バーハンドルの一番人気かつ、耐久性もあり種類も豊富でなおかつ安価なところであれば、
- ハリケーン
- エフェックス
- ポッシュ
あたりのところをチョイスすればひとまずはOKですね。
また、メッキの綺麗さでいえばハリケーン一択ですので、もしもネイキッドで「ピカピカメッキがいいな」と思うのであれば、ハリケーンを選んでしまってもいいと思います。
こういった感じで、通販でも安いものがあるのでオススメですよ。
ブレーキホース(ワイヤー)
交換するハンドルの高さや、曲げ具合の大きさによってはブレーキホースやワイヤー類を延長する必要があります。
たとえば通常のハンドルが水平に近いようなものから、セパハンのように絞り込んだものであったり、エイプハンドルなどのオフセット量の大きいものに変更する場合は長いものを探してくる必要がありますね。
- ブレーキホース
- ブレーキワイヤー
のどちらになるかは、そのバイクがディスクブレーキかドラムブレーキかによっても大きく変わります。
大体の場合、フロントはディスクであり、見た目や性能のカスタムをふくめ
「どうせなら一緒に…」
ということでバーハンドルの変更に併せてブレーキホースを純正のものからメッシュタイプのおしゃれなものに変更する場合が多いですね。
見た目もかっこよくなりますし、ブレーキのフィーリングがよくなる(カチッと効く感じがする)ようになるので、ぜひやってみることをオススメします。
アクセルワイヤー等他のワイヤー類
こちらもハンドルの種類によっては、もともとついているものでは長さが足りなくなってしまうので延長する必要がありますね。
こちらはブレーキホースとはことなり、純正の長いものを選んだり、他のモデルの長いものを流用する形をとることが多いです。
モデルによってはメッキの付いたものもありますが、「せっかくなら…」という事であれば、こちらも一緒に変更してしまいましょう。
また、スピードメーターがアナログである場合も、延長するワイヤーが必要になることがあります。
ハンドルにメーターをくっつけたい場合には、こちらを延長する必要があることも視野に入れておきましょう。
各電装品用の配線
こちらも場合によっては必要になりますね。
ウィンカーのスイッチや、ハンドルについている各種燈火類などのスイッチの配線を伸ばす必要がでてきます。
とはいえ、もともとある程度の余裕をもって配線類も準備されているため、そこまで気にすることもないかなと思いますね。
基本はブレーキホースなど、ハンドルを切った時に配線がピンと張り、余裕がなくなってしまわない状態になっていれば、それでOKという感覚です。
各種工具
ハンドルを外すのに必要な工具一式は専用のものを取り揃えておきましょう。車載工具ではちょっと苦労することがあると思いますので!
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- 8~14ミリぐらいまでのレンチ
- ペンチ
- ニッパー
- 六角レンチ一式
- タイラップ
あたりのものは必須かなと思います。
タイラップやニッパーは一旦車体からハンドルを外すときに付いている配線をハンドルから外したり、新たにまとめたりする時に必要になります。
車種によってはこれ以外にも必要なものがでてきますので、足りないものがあれな必要に応じて買い足すようにしましょう。
穴あけ用のドリル
バイクのハンドルに穴を空ける時に必要になります。
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「新しいハンドルに穴を空けるの?」って思うかもしれませんが、純正のハンドルにも穴は見えないところに空いているんですよね。
右手のアクセルのスロットルが付いたボックスを固定するためにハンドルには穴が空いていて、スロットルを回したときにスイッチボックスが回ってしまわないようになっているんです。
新しいバイクのハンドルにはこれが空いておらず、汎用品となっているので車種ごとに穴を空ける必要がある、という事なんですね。
ちなみに穴を空けるときには電気ドリルが必要になりますが、ここで「ポンチ」があると、下穴になるヘコミの部分を作れるので、ハンドルの穴空けでドリルがつるつる滑る…なんて事を防げます。
ホームセンターにも各種販売されていますし、ドリルもなければ1日レンタルなどが可能なのでぜひ用意していきましょう。
車検対策も考慮に入れる
また、バイクのハンドルを別の形のものに変更する場合には、車検を考慮する必要があります。
とくに車検では、これらのポイントをチェックされます。
- バイクのハンドル幅
- ハンドルの地面からの高さ
これらが純正の諸元よりも大きく変わっていると、車検のやり直しを受けたりする必要がでてきてしまいます。あるいは構造変更の申請をする必要があります。
たとえばハンドル幅などは規程でも決まっており、純正のサイズから±3cmの間であれば認められる、というルールもあります。
ところがハンドルを交換するとなかなかその数字の間でカスタムを完結することができなかったりするんですね…。
人によっては、バイクのブレーキレバーの端っこ(一番外側にくる)を純正の幅になるように加工したり、ハンドルのバーエンドで長さを調節したりもするようです。
また、
ユーザー車検の場合は、車検場によっては、業者でなければ大目にみてもらえる…なんて話もあります。
が、
このあたりについては結構まちまちなので、もしもハンドルを交換するにしても
「車検時には純正に戻す必要がある」
という事になりますね。
厳密に言えば車検の時以外は構造変更の申請なして、規程を超えるようなハンドルを交換してもいい、というわけではないので、フェアを目指すのであれば信頼の置けるショップに依頼したり、正当にハンドル交換するにはどうすればいいか?と意見を仰ぐ必要がありますね。
ロボハンやスワローハンドルは車検NGな時も
交換するハンドルの種類を選ぶ時に、
- ロボハンドル(ロボハン)
- スワローハンドル
といった種類のものが気に入って、それに交換しようと検討する時があると思います。
この二つがそれにあたりますね。ハリケーンの商品のなかでも人気であることが多いです。
この2つ、他の種類のハンドルのものを比較すると、決定的は違いがあります。
それは、
「鋭利な突起の形状」
があるという点ですね。
ウィンカーやミラー類をはじめ、尖っているような見た目のものは車検でも不合格をもらうことがあり、ハンドルの場合でも、幅や高さの規程をクリアしていてもNGになる車検場は存在するようです。
「え!?」と思うかもしれませんが、これは車検のルール上仕方ないところもありますね。
なので、他の形状のものを選択するか、車検時には純正のものに戻す覚悟で利用する必要がある、という風に考えておいたほうがいいでしょう。
また、
ロボハンドルはある程度しっかりとした作りのものであればいいのですが、一部粗悪なものを使用すると、状況によっては溶接面が折れてしまう、という現象も起こるとのことです。
たとえば振動の激しい車種で、ハンドルの持ちて部分の長いカマキリのようなロボハンを使うような場合には要注意です。
(まず折れるなんて滅多にありませんが…安全のために予防策ということで)
換え方の手順は?
バイクのハンドルを実際に交換しよう!となって、必要なものを準備できたらあとはサクサク交換していくだけです。
ところが、始めての交換ではそこまでサクサク行かないんですよね…。
ちょっと番手の合わないレンチしか持っていなかったり、タイラップで止めているところが複雑だったりしてとても時間が掛かってしまうものなんです。
いざ「完成した!」と思っても、バイクにまたがってハンドルを切ってみたら配線がピーン!と突っ張ってしまったりとか、とにかく始めてのハンドル交換にはいろんなトラブルがあります。
ただ、
自分でハンドル交換することによって、見た目が変わる以外の恩恵だってあるのです。
それはバイクの仕組みや構造を把握して、「ここはこうなっているんだ」という感じを直接学べるという点にありますね。
配線類の取り回し方もわかるようになれば大きな収穫ですし、取り回しを純正よりもスマートにしたり、普段掃除できないところを掃除したりしてバイクに愛着がもてるのもメリットです。
だからこそ、「愛情を持ってメンテナンスする」の精神で出来る所まで取組んでみるのがいいですね(なので、直近でツーリングを控えている時にはやらない方がいいです笑)。
あとは、場合によっては追加で必要な部品が出てくることもあるので、そのあたりは臨機応変に対応していきましょう。
採寸
交換するバイクのハンドルの種類を変更します。
たとえば大きく高さの変わるようなもの、ハンドルの持ちて部分が大きくねじれて、より手前にハンドルが移動してくるような場合にはワイヤーやブレーキホースの延長部品を用意しておく必要がありますね。
注文するワイヤーやブレーキホースの長さを決めるときには店員さんに相談したりするのが一番失敗もなくオススメです。
「この車種でこのハンドルに変えようと思ってて…。」
ということを伝えれば、適合する長さを教えてくれます。
実際にそのお店で買うかどうかは自分次第ですが、通販で注文したほうが安い場合には、品番を把握した上であとは自前で用意する、という方法がオススメです。笑
バイクブロスの公式通販サイトも、ハンドルとセットで購入すれば他のところより安い上、送料無料にもなるのでオススメです。
→ バイクブロスでブレーキホースやワイヤー・ハンドルをチェックしてみる
分解
もともとのハンドルについている部品を外していきます。
- 左右のスイッチボックス
- グリップ
- ハンドルを止めているクランプ
- スマホなどを固定しているクランプ
- バーエンド
- ミラー用のクランプ
などなど、くっついているものは全てはずしていきましょう。
また、車種によってはハンドルからコネクターを抜き差しするようなものもあるので、どれがどのコネクターになるのか、というのをしっかりと覚えておきましょう(オススメは写真を撮影しておく方法です)。
また、
配線の取り回しなども、ライトのしたをくぐって、このワイヤーとこのケーブルの間をぬって…という感じで復旧しておく必要があります。
これを間違ってしまうと配線の長さが足らなくなったり、最悪の場合ハンドルを切ったときに断線するリスクがあるので、そういう意味を込めても配線の取り回しは写真で撮影しておいたほうが賢明です。
ハンドルポストの間に線がはさまって、ハンドルを切ったときに線も切れる…なんてことは避けたいので、組み上がったあとにもハンドルを左右に切ってみて、具合を確かめておくといいでしょう。
各種ホース・ワイヤー類の交換
ハンドルを外したあと、各種ホースやワイヤー類の交換も一緒に行っていきます。
ホース類を交換する際はブレーキホース内のフルードを抜く必要があるので、先にブレーキフルードを抜いておく作業を済ませる必要があります。
(こちらは関連記事を用意する予定なので、またその時に…。)
まとめ
バイクのハンドル交換方法については、種類によっては非常に簡単です。
今ついているスイッチボックスを付け替えるだけですので。
大きく形状の変わるようなものであれば種類を変える必要がありますので、必要に応じてブレーキホースや配線なども、一通り必要なものをチェックした上で交換に臨むようにするといいですね。
ぜひ、カスタムを楽しめるようにできる所からハンドルを実践してみましょう!
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