バイクの洗車、どうしてますか?
とりあえず水を掛けてゴシゴシしているでしょうか?ワックスもかけますか?それともフクピカで拭いて終わりですか?
バイクの場合は車のように連続した平面がないですし、しゃがんだ姿勢で様々な形をした細かい部品一つ一つを丁寧に磨き上げなければいけないので大変な作業です。
一見大変そうなバイクの洗車も、ちゃんとした道具を揃えさえすれば簡単に、そして楽しくできるようになります。
今回は、バイクをきれいに見せるコツと、必要かつ便利なグッズを紹介していきます。
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Contents
まずは洗車手順と必要な道具をおさらい
バイクの洗車というとどこか面倒に思われるかもしれませんが、手順をしっかりさせてその通りにこなしていけば無駄もなく、楽しく行うことができます。基本的な手順はつぎのとおりです。
- 水洗いで砂やホコリを流す。
- シャンプー・脱脂作業をする。
- 拭き上げ作業をする。
- 油脂類の補充、各部グリスアップを行う。
- コーティング剤で仕上げる。
という5つの工程です。
最低限必要な道具は以下のとおり。
あると便利なものは( )で表示しています。
- 水道水
- ホース
- バケツ
- 洗車用スポンジ
- 拭き取りクロス
- シャンプー※車用でも可
- (バイク用シャンプー)
- (油脂類)
- (コーティング剤)
- (メンテナンススタンド)
また、水が使えない場合のバイクの洗車方法もあります。
関連記事 → 水が使えない場合のバイクの洗車方法とおすすめグッズ
ポイントその1.洗車は曇り気味な時がベスト
晴れた日に洗車をするのは気持ちがいいですが、あまりに太陽が照っていると洗車には不向きです。
晴れすぎていると太陽光によって水分が早く蒸発してしまうため、タンク表面やミラー、メッキ部分に水道水の塩素が白く残ってしまいます。
なので、できれば昼下がりの気温が下がってきたタイミングを狙うか曇りの天気のときに行いましょう。
ポイントその2.バイクをキレイに魅せる3つの秘訣
バイクをキレイに魅せるためにはタンクをピカピカにすることも重要ですが、それ以上にしっかりとしたいのが
- 「樹脂やゴム部品を黒光りさせること」
- 「レンズやミラーなど光る部分を磨くこと」
- 「足回りをしっかり仕上げること」です。
樹脂パーツは劣化しているとそれだけで古臭い印象を受けますし、チェーンカバーやグロメットなどが色あせている場合には交換するか、コーティング剤などを併用して黒く光らせましょう。
同様に、ミラーやヘッドライト、テールランプなども併せて磨いておくことでよりバイクをキレイに魅せることができます。
そしてなんといっても、なかなか手が入りにくく面倒臭い足回りが、バッチリ仕上がっていることでバイクへの愛情をアピールできます。
では、一つ一つの工程を詳しく見ていきましょう。
手順1.水洗いで砂やホコリをササッと流そう
水がかかるとドロドロになるような砂地や土の上での洗車はかえってバイクを汚したり、サイドスタンドが埋もれていったりする恐れがあります。
そのため、できるだけ広くて周囲の迷惑にもならない平らな場所を選んで作業されることをお勧めします。
欲を言えばコンクリートの地面が望ましいですが、砂利の上でもサイドスタンドに板を敷いておくことで地面にめり込んでしまうことを防げます。
軒先でホースが使えるようなら、できるだけ優しい水流でバイク表面に付いている砂を浮かせるイメージで洗い流しましょう。
というのも、車と違ってバイクの場合はマフラーやエアクリーナ等、水が苦手なパーツが外に露出している場合があるからです。
やたらと強い水流でガンガン水をかけ、余計なところに水を侵入させない配慮が必要なのです。メーター周りやハンドルのスイッチなどにも故意に水をかけないようにしておきましょう。
また、高圧ジェットを使って汚れを落とす方法もありますが、水圧で表面の砂を落とすとタンクに傷が付く場合があります。グリスアップ部分やマフラーの中に水を入れてしまっても故障の原因になるので気をつけましょう。
水圧をかけていいのはフェンダーの裏側などですね。
手順2.シャンプー・脱脂作業を行う
水流によってある程度荒く砂やホコリを落とせたら、今度はバケツにシャンプーの水溶液をつくって柔らかいスポンジで洗いましょう。
このとき強い力でタンクをこすってしまうと塗装面に引っかき傷をつくる恐れがあります。まずはバケツに水を張り、シャンプーをキャップ1~2杯程度入れたらホースの水圧でバケツに水を注ぎこみ泡をつくります。
出来上がったモコモコな泡をスポンジに含ませ、バイクの表面にたらすような形で絞っていく方法がオススメです。この方法によって泡に汚れが吸収され、必要以上にゴシゴシこすって傷を作ることを防げます。
そして、バイクのシャンプー作業に最適なのがこちらの製品です。
(※クリックで拡大)
榮技研(花咲かG)ファクトリーミルウォーキー:花咲かG マルチクリーナーですね!
ユニークな名前のこちらの花咲かGマルチクリーナー、これは水で希釈でき、シャンプーとして使える機械用脱脂材です。
バイクをきれいに見せるのは、この脱脂作業をしっかりやることがコツです。これを使用することにより、シャンプー作業と一緒に脱脂作業も同時にできてしまうのです。
脱脂というのは要するに、おとしにくい油汚れを簡単に浮き上がらせて除去する作業なのですが、普通のシャンプーだと落ち切らないのです。
特に後輪ホイールの内側、飛散したチェーンルブを落とすのにも同時作業でできるので、これでひと手間減らせるというわけですね。
「脱脂材を、ゴム・プラスティック・メッキ部分に使用しても大丈夫なのか? 」とご心配になる方もいらっしゃると思います。しかしこの製品はそれらを痛めませんから安心です。
手順3.拭き上げを行う
バイク全体に花さかGが回ったところで、また優しい水流で流してい行きます。水滴をそのままにしていると、水滴の跡が水垢のように残ってしまうので、素早くふき取ります。
このふき取りの場面でも、力加減はあくまでソフトに、研き傷を極力作らないように注意しましょう。
拭き上げで傷を付けないようにするためには、雑巾でゴシゴシ拭くようにするのではなく、もう少し一工夫をします。
まずクロスの両端をつまみ、バサッと布団を物干し竿にかけるようにバイクの拭き取り面に投げ出し、つまんでいた端っこをツツツと引っ張っていきます。
そうすることで不要な圧力でタンクに傷がつくことも防げるので、おすすめの方法と言えましょう。
また、ふき取るウエスは普通のタオルではなくマイクロファイバーのクロスがおすすめです。
これはバイク用ではありませんが、相当な回数繰り返し使えますし、3枚入っているので万が一汚れた場合にも替えが効きます。
ちなみに吸水力は、洗車吹上クロスの中では最高峰なのではないかなと。さすが清掃器具専門メーカーの逸品といった所です。
こちらのようなマイクロファイバーのタイプだと吸水力が高く、一拭きでだいぶ水を吸ってくれますから、拭き上げでたくさんボディーをこすらなくて済みます。
毛足も長いため、不要な砂などを絡めとる機能も備えています。後述するメンテナンススタンドがあるとホイールを回転させながら、むらなく洗浄できるので大変便利です。
これである程度きれいになったと思いますが、ここまではあくまでもベースをつくったに過ぎません。
手順4.油脂類の補給、グリスアップ
クロスで落としきれない水分を蒸発させる間に、先ほど脱脂で落ちてしまった油分を補給します。
ここでのお勧めはやはりワコーズですね。
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正義の味方とよく言いますが、これはまさに整備の味方です。フッ素系なので幅広く使えますし、浸透性が非常に高いのが特長。
その上一度使えば「水置換性」なので、水分を寄せ付けなくなるという高性能整備ルブです。もはやこれは必需品といっていいでしょう。
そしておそらくチェーンにも脱脂材がかかったでしょうから、洗車とチェーンケアはセットと考えるべきですね。
チェーンのケアについては、関連記事がございますので、こちらを参考にすると良いでしょう。
関連記事 → チェーンの清掃方法
手順5.仕上げのコーティング
車用の固形ワックスをかけてふき取るというのもいいことです。この場合はシートの表面に付着しないように気を付けましょう。
一度シートにつけてしまうといつまでも白く残り、見栄えが悪くなります。
ですので、細かい部品が多いバイクには固形ワックスではなく液体ワックスの方がオススメと言えますね。最近は仕上げ材も発展し、使いやすくて白残りもせず、仕上がりもきれいなガラスコート剤が出ています。
それはやっぱりワコーズ製のこちらですね。洗車にもコーティングにも使える便利すぎる逸品です。
プロレーサーの丸山浩さんもご推奨のこのバリオスコート、スプレーでシュッと一吹きして付属のクロスで伸ばしていくだけで、ワックス感覚でグラスコーティングができてしまう優れものです。
ワックスは微粒子でできたコンパウンドを女性のお化粧で言うファンデーションを塗ったような形で滑らかにするのに対し、コート剤の場合はマニキュアを塗って表面にパリッとつやを持たせる働きをするものと考えて間違いないでしょう。
ですから艶に奥行きができ、使用後は水や汚れを寄せ付けにくくなります。
値段的には同じカテゴリの商品の中ではおそらく躊躇される方が多い価格だとは思うのですが、あえて言いましょう。
これは安いです!
というのもバリオスコートには、脱脂効果もあるので、今回ご紹介の方法で一度仕上げておけば、次回からの洗車はバリオスコート一本できてしまいます。
ですから2回3回と使っていくうちに、「なるほど確かにこれはそうかもしれない」と思っていただける商品だと思います。
あると便利!メインテナンス用品のすゝめ
バイクの洗車で一番面倒なのは、前後の車輪回りの洗浄ではないでしょうか?
ただでさえバイクのケアは腰をかがめて低い姿勢で行わなくてはいけません。
その上ホイール周りは細かい部分ですし、いちいち立ち上がって車輪の向きを変えるのは面倒極まりないですよね。この面倒臭さが、「洗車後回し」につながっているという人はいませんか?
一気に購入するのはさすがに大変ですが、メンテナンスが面倒なバイクを手に入れたからには、メンテナンスが楽に、そして楽しくなるような道具をだんだんとそろえていくことをお勧めします。
ロードスポーツバイクならこれ!
(※クリックで拡大)
J-TRIPJトリップ:ショートローラーリアスタンド (受け部分セット)
(※クリックで拡大)
J-TRIPJトリップ:フォークアップスタンド
この2点です。
この2点があればバイクの洗車は相当楽になりますし、チェーンの注油やブレーキのケアは劇的に楽になります。
2点一辺に揃えるのは難しいという方でも、後ろ側のバイクリフトから、段階的にそろえていくことをお勧めします。
何といってもタイヤ交換をホイール持ち込みで安くすることもできてしまいますからね。
オフロードバイクの場合はこれ!
オフロード車の場合は車体が軽いので、車体の真ん中にこうしたアフロードスタンドをかけることで、前後の車輪を浮かせて作業をすることができます。
オフロード走行の後はめちゃくちゃに汚れますから、オフ車を持ったらこれはマストアイテムですよね。
アメリカンの場合
(※クリックで拡大)
ヒロチー:ST7-1013 メンテナンス ローラースタンド
バイクの車輪をのせることで両端についているローラーが回転し、バイクを移動させることなくホイール全周をキレイにすることができます。これがあれば、重心の低い重量車でもホイールを回しながら作業できるのでヒール周りのケアが楽になりますね。
もちろん他の車種にも使えます。コストパフォーマンスも比較的高いので、お勧めですよ。
ちなみにホイールをシッカリ洗う場合にオススメな洗車方法・グッズなどはこちらの記事でも詳細に紹介していますので、あわせてチェックしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここまでできれば、バイクはかなりきれいに仕上がっているのではないかと思います。今回はじっくりとフルコースで洗車する場合を想定してご紹介しました。
なかなか忙しくて洗車に長く時間をさけないこともあるかと思います。
今回紹介したこの方法だと、月に一回くらいこの方法で洗車しておくだけで効果が長持ちします。気が付いたときにさっとほこりを落とせば、バリオスコートのおかげで、すぐに光沢が復活しますから、毎回の手間が相当省けます。
こうして、フルに車体を見回す機会を最低でも月に一回は設けておくと、洗車だけでなく、各部の部品の傷み具合を発見するチャンスにもなり、故障を未然に防ぐことにもつながります。
洗車は快適にバイクに乗り続けるために欠かすことに出きない整備の一部だと考えてしっかりと行いましょう。
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